木の家工務店 住暮楽

エコなくらし 住暮楽な家づくり
ストーリー

家づくりストーリー情報

住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。

小川と木々に囲まれた家

自然の中に溶込むように暮らした三十年

三十三年間住んでいた住まいは瓢箪崩山の中腹。猿やイノシシはもちろん、熊も出るほど自然の残る場所です。結婚を機に住まいを探す時、できるだけ環境に負荷をかけない暮らしを実践しようと、昭和三十年代に建てられた古家を借りることにしたのです。幼少の頃から母の実家のある一乗寺に遊びにきていて、空気の清々しさや山の水の冷たさが原体験として残っていたのかもしれません。無意識のうちに、緑豊かな岩倉を選んでいました。

家を借りる時、私たちが契約を交わしたのは先代の大家さん。メンテナンスはしない代わりに家賃は据え置き、住みやすくなる改築であれば自由に手を入れていいという条件でした。エアコンは一台もありませんでしたが、断熱を施したり太陽光パネルを乗せたりと、手入れをしながら愛着を持って暮らした住まいです。背後に迫る森に分け入って、子どもたちと野イチゴを取って食べる、そんな環境もとても気に入っていました。

 

子育てを卒業してからの住み替え

ある時、代替わりした大家さんの都合で退居することになりました。すでに4人の子供たちは成長し、末娘も大学生です。子育てを卒業した今、住み替えることになろうとは思ってもいませんでした。人の助けが必要になるまではこの古家でゆったりと暮らし、いよいよとなればマンションに引っ越そうと将来の青写真を描いていたのですから。しかしこのような状況となり、次なる住まいを探さねばなりません。不動産屋さんを訪ねて、最初に検討したのが中古住宅です。岩倉の地を気に入っていたため、他のエリアは考えられませんでした。中には気に入る物件もありましたが、耐震補強や擁壁工事の予算が嵩んで断念。そんな頃、知人の紹介で住暮楽さんを知ったのです。「住む、暮らして楽しむ」と、名前が覚えやすかったこともあり、すぐに検索してHPを見せてもらいました。そこで語られていることの一つひとつに納得ができたことと、OMソーラーの家を建てている点にも目が留まりました。

前から興味があったOMソーラー

二十年以上前に刊行されたOMソーラーの本を所有しています。まだ子供たちが幼かった頃、家を建てようと考えたことがあるのです。また、息子二人が通っていた高校の校舎にOMソーラーが導入されていたこともあり、比較的身近な存在でもありました。体験者である息子に感想を聞いてみたところ、「ストーブみたいに目立つものじゃないけど、気持ちよかった」という返事。長年薪ストーブを使っていますが、真冬以外の中間の季節は暖まりすぎるのが悩みだったのです。冷え込む早朝に薪ストーブに火を入れると、日中は暑いくらい。温度調節のために窓を開けながら「なんだかなぁ・・・」と思うことがしばしばでした。洋介さんからも「季節の変わり目には特に力を発揮しますよ」と聞き、迷わず導入を決めました。

子供たちの港になる家を

岩倉で土地を見つけ、いよいよ家づくりがスタート。最も悩んだのが、四人の子供たちの部屋です。大阪で一人暮らしをしながら働いていた長女が転職し、今は一緒に暮らしているものの、いずれ一人暮らしをするようです。長男はワーキングホリデーを利用して、この秋から海外で働くことを希望。次男も同じくこの秋から青年海外協力隊に参加してケニアに行く予定で、大学生の次女も、卒業後どこに就職するか分かりません。そんなわけで、誰が、いつ帰ってくるのか、あるいはこないのか、不確定要素が多い中で家づくりがはじまりました。子供たちの今後について探ってはみるものの、全員一様に「わからない」。となれば「私がどうしたいのか」です。子供たちには自由に好きなことをしてほしいですし、帰りたいと思った時に戻れる「港のような家」を用意しておきたい、これが私の思いでした。

自分に向き合い、叶えた終の棲家

二階には男子部屋、女子部屋を設け、仕切れば四つの個室ができる間取りです。子供とはいえ成人していますから「同居人」として心地よい距離感が保たれるよう設計してもらいました。今はまだ飼っていませんが、犬用のスペースもあります。猫を飼ったら間仕切り上部から自由に移動できるよう、開口にしてもらいました。愛着ある薪ストーブも移設して、今までの雰囲気を残しつつ将来に対して柔軟な住まいに。着工中、住暮楽さんに助けていただきながら、二人の娘と一緒に漆喰を塗ったことも楽しかった思い出です。

家をつくるプロセスは決めることが多く、パワーが必要でしたが、自分の好みが明確に分かる面白い体験でした。住まいには生き方やライフスタイル、家族の在り方が込められているんですね。形にしてくれた住暮楽さんには本当に感謝しています。

当初考えていたよりずいぶんと大きな家になってしまいましたが、ここで始まる新しい暮らしが今から楽しみでなりません。

文:北浦あかね(ライター)

(すみくらつうしん 2017年9月号より、転載  )

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