K様 |
京都市西京区樫原 ★2013年7月完成 |
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リフォームをすることになりました。 マイホームを建てる時には、一から関わって家づくりを楽しみたいとずっと思っていました。今、進行中の我が家の工事は、リフォームながら、まさにそんな状況です。 住暮楽さんが初めて我が家に来られた時、まず、どんな家にしたいかをしっかり聞いてくださいました。本当は建て替えたいを思っていたのですが、予算などのことを考えると不安でした。お話の中で、リフォームでも、軽量鉄骨造のこの家に木を使って、無垢板を張ることができることなどを聞いて、夢が膨らみました。 私にとって、家づくりは、私たちが今後どう生きていくか、どう生きていきたいか、子どもたちにどうなってほしいか。。。を考えることです。(おおげさでしょうか?)今回のリフォームはその思いがいっぱい詰まったものになりました。
私の希望は、まず明るいキッチン。娘と一緒に立って作業できるスペースがあり、できれば娘だけではなく、息子や主人も入りやすいキッチンが理想でした。 …ハイ、家族にも家事を手伝ってもらおうという魂胆です。でも、それと同時に、生きていく中で「食べること」を大事にしたいという思いがあります。偉そうなことを言っても、毎日立派なごはんが作れているわけではないのですが、子どもたちにとって、ごはんを「作って・食べる」ということが当たり前になり、さらには、自分でもある程度それが出来るようになって欲しいと思っています。 そんな思いから、リフォーム前は暗くて手狭だった対面式キッチンを、開かれたオープンキッチンに変更することにしました。限られたスペースの中で、キッチンに必要なものをどのように配置するかが、一番悩んだところです。洋介さんにも何度もいろいろな提案をしていただきました。
当初は、図面通りにできるのか、解体を始めてみないとわからない部分もあり、ドキドキしながら工事が始まりました。いざ解体してみると、思っていた以上に容易に壁を撤去できることがわかり、大きく壁を取り払う予定だった部分には、柱や筋交いも無かったので、リビングと、テレビをゴロっと寝転んで見られる畳スペース、そしてオープンなキッチンがひとつながりになるプランを実現できることになりました。 また、洋介さんからの提案で、キッチンの北寄りの天井には天窓も付くことになり、とても明るい空間になりました。
次に大きく変わった場所は、子どもたちの個室スペースです。住暮楽さんが建てられたおうちには、SHIPというものがあります。家族で共有する書斎といったイメージでしょうか、私は、この考え方に賛成だったので、子ども室は3畳と本当に小さくなりました。図面でも、かなり狭いと思っていましたが、実際に壁などが出来上がってくると、ますます狭さを実感しました。 3畳のスペースをどう使うか考えたとき、ベッドと勉強机は立体的に配置するしかなく、当初、ベッドは床から1.8mほど上がった位置に作り付け、天井を取り払って屋根に沿った勾配天井にすることになりました。 しかし、いざ解体してみると、予想外に鉄骨が多く、ベッド上部の天井を取り払うことができませんでした。仕方なく、ベッドの高さを1.5mほどの位置に下げて設定することになりましたが、ますます隠れ家的な秘密基地になってしまいました。 個室の間の壁は、上部を風が通るようにくり抜いてもらいましたが、それぞれどう使いこなすのかは住み始めてからの楽しみのひとつです。 そうして、子ども室を小さくして作ったスペースは、SHIPと吹き抜けになりました。吹き抜けと言っても、タタミ一畳半ほどのこれまたささやかな吹き抜けです。でも、私にとってはこだわりの吹き抜けです。 あまり日当たりの良くなかった我が家で、朝日が差し込む窓は、2階の東側の部屋しかありませんでした。その光を、1階にも下ろしたくて、床を抜いてもらうことにしました。 解放感はあまりないですが、リビングと、その上にあるSHIPが空間的につながり、大満足の吹き抜けとなりました。
土地を買った、親世帯が二十年ほど住み、それを受け継いだ私たち家族が十年住んだこの家ですが、今回は内装をほぼ全面やりかえたリフォームとなりました。軽量鉄骨のこの家は、骨組みが頑丈で、室内に柱などの縦の線が少なく、ほぼ図面通りに間取りを変えることができました。(今回できなかったことはOMくらいでしょうか…。) でも、これまで住んでいた家のことですから、日当たりや風の通りなどについてはよくわかっていましたし、その結果、自然の心地よさを生かせる家になったと思います。 ただ、新築と違って、かなりわがままなことを言ったのではないかと思っています。リフォームは、これまで住んでいた家に対する不満から、「こうしたい!ああしたい!」という思いがしっかりとあるため、どうしても要望が細かくなります。収納一つとっても、ここにはこれを入れるから、こんな形状で、寸法はこうしてほしい、といったイメージが出来上がっています。 結果的に、どうしてもわがままになってしまいましたが、住暮楽さんは、それをプロの視点を交えて、一緒に考えてくれました。洋介さん、大工の磯部さんをはじめ、今回リフォームに携わってくださった皆さんに感謝しています。ありがとうございました! 家は、住まう人のためにあります。将来家族が成長して、また「こうしたい」が出てきたら、その時に再びお願いしたいとおもっています。でも、どこまでまたわがままを聞いてもらえるか…。
(住暮楽より)
もちろん、どこまでもお聞きします!
こちらこそありがとうございました。生まれ変わった家で、ご家族の皆さんが、笑顔でお過ごしになられることを祈っております。
(すみくらつうしん 2013年8月号より、転載)
改装前 |
改装後 |