3人と2匹の5人家族の家


N様

 長岡京市 ★2016年11月完成

リノベーションの計画を新築に変更

築40年の家を改装しようと考えはじめたのが2年ほど前。最初は新築ではなく、リノベーションを希望していました。 新築はどうしても工期がかかり、仮住まいが長くなってしまうことを考えてのことです。いくつかの工務店に問い合わせ、家を見に来てもらいました。 ところが、耐震診断をしてもらうと構造耐震指標0.2という数字が。古い家で、鉄筋も足りない基礎だったのです。 これではどんなに上物を変えても、地震がきたらひとたまりもない。基礎からやりかえるとなると、予算的にも新築とそれほど変わらない。 ならば、と新築に方向転換しました。

ブログで知った住暮楽のこと

新築で建てるなら、やっぱり自然素材の家。それは当初からの希望でした。そして何より重要だったのは、耐震面で安心できること。 チラシをみて近所で開催される見学会に参加したり、工務店やハウスメーカーを訪ねて間取りを描いてもらったり。理想の住まいを叶えてくれる会社を探そうと、 合計四社ほどコンタクトを取りました。 住暮楽さんを知ったきっかけは、建築会社を紹介する雑誌です。でも、洛北エリアはちょっと遠い。打ち合わせのたびに渋滞する市内を越えて行くのは大変だなと、 気にはなっていたものの、後回しにしていました。問い合わせこそしなかったけれど、その頃からブログ(今はフェイスブックです)を見せてもらうようになり、 住暮楽さんのことを知ることができました。工事の様子や完成した家、そこにどんな工夫や思いがあるのか。知るたびに、少しずつ心が傾いていって。 依頼する会社を決めかねていたある日、思い切って連絡を取ることにしました。それが住暮楽さんとの最初の出会いです。

希望を汲み取ってほしい。プロの提案も欲しい。

対応してくれたのは、ブログの書き手でもある洋介さん。なかなか見学会にはお伺いできませんでしたが、うちの近所のOBさん宅や、 建築中の現場を何軒か見せてもらいました。これから家を建てる身として、一番気になっていたのは家づくりの後悔。 OBさんに「『もっとこうしておけばよかった』と思うことはありますか?」と聞いてみると、みなさん口を揃えて「住み心地がいいから、後悔することがない」と。 耐震性や素材だけでなく、使いやすい間取りや設計上の工夫にも心が動かされました。 さっそく我が家も間取りをお願いしてみると、他社でどんなに言葉を尽くしても、いまひとつ伝わらなかった私たちの希望が、きちんと盛り込まれているプランを出してもらえました。 会社としての長年の実績やこだわりは重要ですが、そこに固執しすぎるのではなく、私たちの思いを汲み取ってほしい。それでいてプロの提案もしてほしい。 住暮楽さんはそのバランスがよかった。制振ダンパーやモイス壁など、新しい技術や素材をよく研究しておられたことも頼もしかったですね。 あの時に提案された間取りをベースとして、この家が完成したんです。

人も犬も快適な住まいに

我が家は私たち夫婦と娘、それに愛犬二匹の五人家族。それまで三階建ての一軒家に住んでいたのですが、小さい方の犬は階段を上れても降りることができず、 困っていたんです。それと、玄関に犬用トイレを置いていたので、私たちの靴を置く場所がなかった。それも解消したいことのひとつでした。 ちょうどこの家の建築中に熊本で地震があり、避難所へ犬を連れて行けずに困っている人が大勢おられました。耐震面にこだわっていたのは、こういう理由もあったから。 犬たちも私たちも、安心して暮らせる住まいを何より望んでいたんです。 玄関ドア横に犬用のドアを設けて、散歩から帰ったら足を洗ってスムーズに入ることができますし、踏み面も蹴上げもゆったりした階段を室内中央に配置。 これなら、人も犬も安心して昇降できます。我が家は娘も成人しており、各自の個室を広く確保する間取り。 住暮楽さんの家に多い、LDKとSHIPを広く確保して個室は小さく、という間取りとは違いますが、柔軟に対応してもらえたこともよかったです。 シンプルに、コンパクトに。住み始めてからの暮らしやすさが考え抜かれた家になりました。

心地よさから逆算する家づくり

当初、木の外壁がいいと考えていましたが、耐久性の面でガルバリウムに。色は黒一色です。実はこれも、洋介さんのブログの影響。「色は三色以内におさめる方が、飽きのこない外観になる」という文章が印象に残っていたんです。それを考えると、ブログの存在は大きかったですね。「文は人なり」ではないですが、人柄としても感覚が合った。営業マンっぽい人じゃないし、かといって、こだわりが強すぎる匠でもない。こちらの意見を言いやすく、現場経験もある人だったから、安心してお願いすることができました。住暮楽さんは居心地のいい家を建てることがまず先にあって、そこから逆算して素材や耐震、断熱、間取りを考えてくれる。優しさと温もりのある家での暮らしが、今からとても楽しみです。

(すみくらつうしん 2016年11月号より、転載)