芸術家夫婦のアトリエハウス


I様

 京都市伏見区★2017年1月完成

家を考えたきっかけ

ある日父が、定年を機に二世帯住宅を建てようと言い出しました。結局二世帯の話は流れてしまいましたが、 私達夫婦にマイホームへの気持ちを芽生えさせ、単世帯での家の計画を始めるきっかけとなりました。かれこれ一年半程前のことです。

とにかく上手くいかない序盤

 いざ建てたいとは思っても、持ち家の無い私達は土地と工務店の両方を探す必要がありました。 夢のマイホームに胸を膨らませていましたが、最初は良くないことの連続でした。 不動産仲介業者は自己利益を優先する者ばかり。工務店の中には得が無いと見るや急に連絡を絶つ会社も。 不動産・工務店業界はこんな人間しかいないのか!幻滅でした。このせいで住宅業界に対し不信感を抱きました。 こうなってくるとますます計画が上手くいかなくなっていきます。  そんなことを友人に愚痴っていると、恩師が家を建て、遊びに行ったら良い家だったと話してくれて、 その工務店を教えてくれました。それが住暮楽さんとの出会いでした。 OMソーラーやセルロースファイバー等の充実した装備による快適な住環境の解説には、こんな優れた家があるのかと驚嘆させられました。 社長さんはさっぱりした語り口調でしたがきちんとした理論と思想に基づいていて、私達の夢は膨らむばかりです。  しかし並行して行っていた土地探しが予算の問題で苦労していたこともあり、落胆の気持ちと情けなさで、この頃は家の計画を辛く感じる日々でした。

     

気持ちの夜明け

予算が足りない、頼れる味方もない状況で私達は疲れきっていました。そんな時期も住暮楽さんとは時々連絡を取り合っており、 客としてパッとしない話が続いていたにも関わらずいつも丁寧に接してくださいました。 「そのお客の場合の最善を探す」という信念を持った姿勢を住暮楽さんは崩しません。このやりとりを続けているうちに、 ここに任せていいかもしれない、と疑心暗鬼な心も溶けて、自分達で出来る範囲のマイホームにすれば良いのだという希望が湧き始めました。

 

支えてもらった土地探しの時期

    

住暮楽さんは京都らしいまろやかな対応で大変なことも親身になって進めてくれます。  土地探しが二転三転する度に洋介さんは新たなアイデア図を描いてくれました。図を描くのは苦ではないとおっしゃっていましたが、 大変なエネルギーを要することには違いありません。また土地や間取りについて、経験と勉強に裏打ちされた メリット・デメリットをアドバイスして下さったので、大変頼もしく感じられました。家への理想が幾らあっても素人では全てを網羅することは出来ません。 どうしても打ち合わせし切れない点が出てきた時の丁寧なフォローは、会社としての信念の成せる業だと思います。 そして話が進んでは流れを繰り返しながらおよそ一年後、ついに丁度良い条件の中古物件を見つけて具体的な一歩を踏み出すことが出来たのです。

工事が始まる

中古物件をリノベーションする私達の家。遂に工事が始まります。現場監督の峠原さんは一見厳しそうですが話してみるととても穏やかで、 細かい要望にも落ち着いて対応してくださる優しい方です。 実際の工事を進めるのはこれまたちょっと強面だけど優しい川辺さんです。時たま傍らで奥様もお手伝いをされていて、 現場の雰囲気が良いことにとても安心しました。実は住暮楽の皆さんがいくら良い人でも、実際現場で作業するのが柄の悪い兄ちゃんだったらどうしよう・・・ と思っていたのです。(笑)私達が購入した中古物件は全体が歪みに歪んでいたらしいのですが、確かな腕前で建物だけでなく私達の猜疑心も正してくださり、 感謝しています。 工事が始まってからも、決めるべきことは次から次に出てきました。特に私達は一階部分を絵画制作のアトリエにするため、 求めるものが一般の住宅とは少し違っています。制作のことを第一に考え、天井の高さや棚の位置、照明、ホワイトボードなど、 大変なエネルギーでしたが楽しく悩みながら決めていきました。 それからこの時期やって特に良かったのは左官DIYです。プロの様に仕上げることは出来ませんが、その凸凹は自分の手跡だからか不思議と嫌に思いません。 また、自分で手間をかけた時間が愛着へと繋がるようです。時間も体力も食いましたが、充実感があり本当に良かったです。

そして完成へ

さて、今この原稿を書いているのはお正月明けです。家の完成は一月下旬。あと少し工事は進みます。 まだ完全に出来ていないのでどんな家になるのか想像しきれませんが、もう大丈夫、良い家が出来るのが待ち遠しいです。 山あり谷あり色々ありました。本当に苦労もありましたが、結局は最善の形に落ち着いた気がしています。住暮楽の皆さん、 色々ご迷惑をお掛けしてすみませんでした。ですが、ありがとうございました!今後とも長いお付き合いをよろしくお願い致します!

(すみくらつうしん 2017年1月号より、転載)


参考

 リフォーム前  リフォーム後
 外観  
 
居室