花鳥風月を楽しむ家

現在はややゆったりペースでお仕事をされるご主人と、植物大好きな奥さまのお2人のおうちをフルリノベ。
今日はお2人にお話を伺いました。
イベントとアクションから考えぬいた設計
【ご主人】
設計をお願いするとき、「イベント」「アクション」「モノ」の表を作らせてもらいましたよね。
【住暮楽】
この表、印象的でよく覚えています。まず「朝食を用意する」イベントがあるとすると、その中に「1階に降り、台所に入る」「エプロンをつける」「お湯を沸かす」といった沢山のアクションがあって、次にそれらに関わる「モノ」を洗い出す作業があるんですよね。
【ご主人】
そうして論理的に想定するんですよ。
【住暮楽】
そのように設計段階でまず決めるんですが、工事が始まってからも、現場監督と相談して色んな部分をブラッシュアップしてくださいましたね。
【奥様】
パントリーの小さな棚もね、監督さんと、長さはどうするか、どこからカーブにするか、散々検討しました。
ちょっとした棚なんですけど、郵便物を仕分けるのなんかにとても便利で、これ以上広くなくて長くなくて十分で、使う度に便利だと思っています。
リアルな住み心地
【住暮楽】
前にお住いのお家と比べてどのように変わりましたか?
【奥様】
色んなものがあるべき場所にあり、また自分たちのスペースがちゃんとあるので、ストレスが全くないですね。
それから、前の家はシングルガラス戸でとっても寒かったけれど、この家は快適です。
【ご主人】
ペアガラスのおかげで防音性も高いね。外がうるさくても家の中はすごく静かです。
【奥様】
ただ残念なのが、雨の音で目が覚めることがなくなってしまったんですよ。
それから、雪の日のずーんと静かな気配を感じることもなくなってしまって。
それはもちろん快適だってことなんですけど・・
【ご主人】
今日はマイナスの話はしたらあかんのと違うか?
【住暮楽】
(笑)いえいえ、大歓迎ですよ。ええことばっかりでなくて、ぜひありのままを、リアルをお聞かせくださいね。
便利で自由な回廊
【奥様】
我が家には1Fにも2Fにも回廊があって周回できるんです。
【住暮楽】
1Fは、玄関からキッチンに行くまでに、リビングを通る道とパントリーを通る道があるわけですね。
【奥様】
お友達がこの家に遊びに来て、「Sさんのお家がすっごく良かった!」と言ってくれたんです。
何に感動なのかというと、お玄関から、キッチンやリビングを通らずに直接パントリーに入れることなんですね。
食材を買って帰ってくると、すぐにパントリーのあちこちに入れていくことができるんです。
【住暮楽】
表と裏の2つの動線があるからこそですね。
【奥様】
2Fは、階段回りが回廊になっているんですね。
私の部屋から1Fに降りるときに、夫の部屋の方を通ることもできるし、逆に夫に鉢合わせないようにして降りることもできるの。
自由に選べてとっても便利ですよ。設計者はここまで見越していたのかしら?
【住暮楽】
もちろん狙い通りです!(笑)
花鳥風月を楽しむこだわりの窓
【奥様】
やっぱりこのはめ殺しの窓が良かったです。
【ご主人】
窓は凝って真ん中で分かれてしまう窓は避けました。その結果とても気に入っています。モミジと大きなチューリップツリーがあるのも相まってすごくいい窓になっています。
【住暮楽】
年中この景色が見えるのは素晴らしいですね。
【ご主人】
秋の紅葉もすごくきれいだし、あと冬の朝は、そのチューリップツリーの影がお隣のお家の大きな壁に映って、これがまた特別きれいなんですよ。
【住暮楽】
いいですね!住暮楽の目指すところのひとつに、「花鳥風月が楽しめる家」とあるのですが、1年のある時期だけそこに映し出されるものというのも花鳥風月の一種ですね。
「女性は自分の部屋を持ちなさい」
【住暮楽】
お家の中のどこでどんな風に過ごされるのが、いちばんお好きですか?
【奥様】
私はね、自分のお部屋で、窓の外の緑を眺めたり、夜に月を見たり、そして読書をする時間がいちばん好きですね。
前から先輩達に「女性は自分の部屋を持ちなさい」と言われてたんです。
だって男性は、家に帰ったとたんに寛ぎモードになれるけれど、女性は違う。
女性はね、自分の部屋に入って戸を閉めてやっと寛げるの。
【住暮楽】
なるほど!
【奥様】
女性こそ、母親こそ自分の部屋を持ちなさい。
部屋でなくてちょっとしたスペースでもいい、決して広くなくていいの。
今は私が後輩に、「自分の部屋を持ちなさい」って薦めてるんですよ。
【住暮楽】
そうしてまた元気を満たして翌日を迎えられるんですよね。
ご主人はいかがですか?
【ご主人】
僕も自分の部屋で過ごす時間だね。
自分の部屋でパソコンに向かったり、大画面で好きなものを見たりしています。
【住暮楽】
リラックスの空間でもありますが、あのお部屋でお仕事もされてるんですよね?
【ご主人】
はい、あの部屋でリモートワークしてます。リモートで3時間くらいクライアントさんと話をするともうへとへと。
そんな感じで朝の9時から12時くらいまでやって、1階に降りてくると、「お昼ご飯作って」と言われるんですよ(笑)。
【住暮楽】
それは励みになりますね~。
大好きを盛り込んだ前庭
【奥様】
前庭の自転車ポート側のスロープは、自分たちで土を入れたんですが、とっても大変でした。
この水栓の下の石は、あちこちで拾ってきたものを並べたんですよ。
あと、玄関側のススキは八ヶ岳から移植したものなんです。
【住暮楽】
そんな遠くから来たものなんですか?
【奥様】
急に京都の気候にさらすと持たないので、初めは植木鉢に植えて夏は日陰へと移動させていました。
暑い時期が終わってから地植えしたんです。ススキが大好きなのでもっと広がって欲しいです。
【住暮楽】
お手間をかけて、生活を楽しんでおられる様子が伝わってきます。
まだまだこれから変わっていく楽しみがありますね!
設計中から住んでみられてのご感想、そして今後の楽しみの話までお聞かせいただき、今日は本当に有り難うございました!