リノベーション物語
住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。
やわらかな光ふりそそぐ心地よい家
私達と住暮楽さんとの出会いは、断熱材の種類という思いもよらないきっかけでした。
「家賃を払うのは勿体無いし、そろそろ家を探そうかな。」と思いつつ、自宅に投函される広告やネット検索で土地や建売りをぼんやり探す日々。初めの頃は駅から徒歩〇〇分という立地に注目し、気密や断熱といった住宅性能はあまりよく分かっていませんでした。
とある設計事務所のモデルハウスを見学した際、併せて家づくり勉強会に参加させてもらい、そこで初めて住宅性能の重要性を知ります。新築予定の建て売りも良い感じだったので、住宅ローンの仮審査を申し込む直前まで話を進めましたが、断熱材の種類が色々あることを知り、特にセルロースファイバーが気に入りました…が、その設計事務所では施工されていません。残念ながら話は振り出しに戻ります。
その後、セルロースファイバーを施工出来る会社を探した結果、ついに住暮楽さんと出会いました。そして、新築見学会に参加した後、住まい教室を経て、皆さんの熱意と話しの分かりやすさがとても心地良く、住暮楽さんにお世話になろうと決めました。
ここからとんとん拍子に楽しい話が進めばよかったのですが、私達のリノベ物語はまだまだ険しい道のりです。元々は新築を希望していましたが、会長のアドバイスで中古住宅のリノベも候補に入れて、希望する地域に詳しい不動産屋さんを紹介してもらいました。
物件選びは、「満点じゃないけどこれを見送ったとして、次の物件が更に良いとは限らない。」というジレンマの連続です。なかなか踏ん切りがつかず、次々に物件を紹介してもらう期間がしばらく続きます。一番のネックは近年の不動産価格の上昇による予算オーバーで、あと1~2年でも早く動き始めればよかったと後悔しています。
そんなある日、条件にぴったり合う土地が見つかり、すぐに購入を申し込み…したのですが、なんと同着で別の申し込みが入っており、土地の持ち主の意向で私達ではない方が買われることに。あの時は本当に落ち込みましたが、最終的には、地元の人間関係まで駆使した不動産屋さんの熱意により、希望の地域に中古住宅を購入することが出来ました。
物件選びでとても助かったのは、洋介さんが候補物件をすぐに見に来てくれたことです。建坪、間取り、希望する設備が予算の範囲内でどうなるかをスピーディーに判断してくれたので、購入するかを決めるに当たってとても心強かったです。
私達が住暮楽さんに決めた理由としては、パッシブエアコンの存在も大きかったです。暑い寒いの体感は家族の間で異なりますし、一般的な家電のエアコンでは、どうしても家の中で温度差が出来てしまいます。その点、パッシブエアコンは1年を通じて室内が快適で、トイレや脱衣所まで同じ室温を保てる優れものです。
高い買い物になるので、住暮楽さんのモデルハウスに宿泊して、実際に体感してみました。9月の暑い時期でしたが、優しい涼しさが心地良くて、これが年間を通じて続く快適さは何事にも代え難いと思い、導入を決めました。
物件が決まれば、後はリノベプランの打ち合わせです。「人生で一番わがままを言っていいのが、家を作る時の打ち合わせですよ。」という洋介さんの言葉に甘えて、私達の右往左往に粘り強く全部付き合ってもらった結果、洋介さん曰く「魔改造」な仕上がりになりました。
リノベで一番難しいと感じたのは、着工してみないと建物の基礎や柱の状態が完全には把握できず、打ち合わせの内容が全て実現するか分からなかったことです。現に、基礎と柱の接合部分に問題が見つかり、それでも地震に耐える建物にするためには壁が必要になり、浴室の窓を予定していた場所に設けられなくなってしまいました。
その他、幸いにも我が家は大丈夫でしたが、基礎や柱が劣化していたり施工方法が粗雑だったりすると、補強のための費用が発生して全体の予算を圧迫し、予算やプランを見直すこともあるそうです。
打ち合わせには将来の暮らしを真剣に想像して臨みました。時には睡眠時間を削って、図面を見て素人なりに少しでも心地よい家にするために色々なことを考えましたが、生活動線や細かい寸法ひとつ取っても住暮楽さんの経験から来る提案がとても現実的で、結果的にはぐいぐい引っ張ってもらいました。
住暮楽さんと出会うまでが長く、また、その後も紆余曲折ありましたが、7月下旬にはいよいよ新しい家での生活が始まります。
暑い時期の引っ越しさえ乗り切れば、これからは高気密高断熱&パッシブエアコンで快適に暮らせることを想像すると、今から嬉しくなります。
(すみくらつうしん2024年7月号より転載)