コンパクトなのに広々暮らす家

子供が大きくなるにつれて、手狭になってくる賃貸。広い家に住みたいという家族の声に後押しされ、家づくりに向けて動きだすことになりました。

学区の関係で、希望エリアは限られた範囲でした。街中だと分譲地のようなまとまった土地は出てこない、土地の値段が高いからどうしても狭小にならざるを得ない、周りの環境が合うかどうかは運次第になるから、その分、家はしっかりしたものにしよう、などという事を考えました。そのため、建築業者は、様々な状況に対応してくれそうな工務店と設計事務所から探すことにしました。ですが、色々なホームベージや雑誌・書籍を見て、雰囲気が良く断熱と耐震性能を兼ね備えた家を建ててくれそうな会社を絞ってみたものの、どこがいいかまでは決めきれませんでした。すると、私達が物件を探していることを知った近所に住む住暮楽ＯＢの方から「いい家を建てる工務店がある」と薦めていただき、候補に入っていた会社でもあったため、住暮楽に足を運ぶことにしました。

当時、社長だったクラさんの「住まい教室」で住暮楽のコンセプトと仕様を知り、「資金計画」で予算を把握し、「完成見学会」で実際の建物を見て、ここなら大丈夫と住暮楽で家を建てることを決めました。結果的に、他の会社の話を聞くことはありませんでした。また、物件がなかなか見つからないと相談したところ、「物件が出ないエリアでも網を張っていればポコポコ出てくる」「どんな土地でもなんとかする」との言葉も貰え、規制などの条件が厳しくても「これという物件さえあれば、あとは住暮楽がなんとかしてくれる」を合言葉に物件探しをすることにしました。

それから３年の年月が経ちました。
インターネットやスマホのアプリで毎日物件をチェックしたり、紹介してもらった不動産屋さんから情報をいただいたりしましたが、希望エリアの物件は年間で数えるほどしか出ないうえに、価格が高すぎたり微妙な条件の物件しかなく、ここなら住みたいと思える物件には巡り会えませんでした。

しかし、ある日のこと、ようやく気になる物件を見つけました。予算オーバーでしたが、購入判断は相談してからにしようと住暮楽に連絡を入れました。
社長を代替わりした洋介さんとはその時が初めてのコンタクトでしたが、とても親身に相談にのっていただき、そのままの価格では予算的に家が建たないため、「ダメもとで指値してみはったらどうですか」ということになり、アドバイスをいただきました。
すると、かなりの値引き額で指値が刺さり、物件を購入できることになりました。
売主さんのご事情、タイミングなど色々な要素があったのでしょうが、この結果を引き寄せたのは、縁だったのかなと思います。

その後、境界確定などの土地に関する様々な問題にも洋介さんに力添えをいただきました。私達の家は住暮楽だからこそ建てられたと思っていますが、家づくりでしんどいところは住暮楽で持っていただき、楽しいところは施主に回してくれるところに、住暮楽のスタンスが表れていると思いました。

家づくりをするにあたって念頭においていたことは、これは共同プロジェクトであるということです。
施主の立場でこうして欲しいと強く言えば、その通りのものをつくってもらえるのかもしれませんが、それが必ずしもいい結果にはつながらないと考えました。施主が言った以上のプランが出てこなくなるのではないかと。
そこで、要望は伝えるけれども、それをどう具体化するかはお任せすることにして、プロならではの提案を出してもらうようにしました。そして、出してもらった提案をたたき台として、気になる点があればお伝えするようにしました。

その結果、あれやこれやと要望を詰め込んでもらった間取りは２回目のプランであっさり決まりましたし、大変だと聞いてきた仕様決めもサクサク決まっていきました。めったに経験できない家づくりを楽しもうと、仕様や部材を調べたり、頻繁に現場に通ったりして、こんなふうになるんやと面白がったりもしました。
どうにも住暮楽のみなさんは、相手が何を考えているか、どうしたいと思っているのかを読み取り、相手に応じた最も適切な方法を取っていただいているような気がします。
迷った時や判断がつかない時は、やんわりとこちらの方がいいですよと導いていただいたり、方向性がずれた事を言った時にはあえて受け流していただいたりして、住暮楽らしい家が出来るように、進めていっていただけたのかなと思います。

いよいよ着工を迎える段になると、満を持して現場監督の森さんが登場され、新築プロジェクトのLINEグループが組まれました。進捗状況の報告や事務的な連絡に加えて、現場の写真を送っていただいたり、逆にこちらからも気軽に質問したりすることができ、円滑な意思疎通が図れました。
さらには、工事中に気になった点や要望をお伝えしたところ、臨機に対応していただき、大変ありがたかったです。
もうすぐ家は完成を迎えますが、私達には、まだ具体的に新しい家での生活がイメージ出来てない部分があります。ですが、プロである住暮楽は建てた先々のイメージも持って、家づくりを進められておられるのだと思います。

これから一体どのような生活の風景が見えてくるのか。大いに楽しみにしながら新しい家で暮らしていきたいと思います。

ありがとうございました。

（すみくらつうしん２０２１年３月号より転載）