家づくりストーリー
住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。
故郷に戻ってゆったり暮らす家
「定年後は故郷へ帰ろうかな。」主人の定年が数年後に迫って来た頃、そんな思いが強くなり始めました。私たちは今、愛知県に住んでいます。京都市内で便利なところに良い土地は無いかと探してはみたものの、そうそう好物件に巡り会えるわけもありません。そんな頃、私が実家を相続する事になりました。それならばここに住もうと決め、家が古かったので建て替えるためにハウスメーカー探しにとりかかりました。
家を建てる時の私たちの優先事項は、
・1階で基本の生活ができる
・高気密・高断熱で、夏涼しく、冬暖かく、快適に暮らせる
・地震に強い
でした。これらを叶えてくれて、他県に住みながら京都に家を建てるには、全国に支店を持つハウスメーカーが良いのではと思い、住宅展示場をめぐり、新築見学会に足を運びました。しかし、十分な広さがあり、高品質に仕上げられた展示場の家は現実的ではなく、あまり参考になりませんでした。また、別の日に見せてもらった注文住宅は「なんだか違うな。」と感じ、むしろ近くに建っていた建売住宅の方が良く思えたほどです。思い通りに作れるはずの注文住宅の難しさを感じました。
私たちは家に対して強い理想がある訳ではありません。だからこそ「設計力と提案力がある方に我が家をお任せしたい」と思うと同時に、どの営業さん、どの設計士さんに当たるかは「運次第」とも思いました。
そんな時、知り合いの不動産屋さんが紹介してくれたのが住暮楽さんです。「北区で木の家をたくさん建ててはりますよ。社長が設計してはります。実家から事務所も近いし安心ですわ。きっと奥さん好みのステキな家になりますよ。」そんなクスっと笑えるような言葉に背中を押され、急遽その2日後に住暮楽さんのモデルハウス見学を申し込みました。急な連絡にも関わらず段取りしてくださったのはさやかさん。そして会長ご夫妻が説明に来てくださいました。
会長のお話を聞き、私たちの優先事項が満たされていることが分かりました。主人はナチュラルな木目とパッシブエアコンが気に入った様子。他にも身体に優しい珪藻土の壁、無垢の床、オリジナルな家具の作成など、気に入る所がたくさんありました。今までに多くの新築の家を建て、リノベーションも手掛け、皆さんに感謝されている会社にも関わらず、「会社は皆さんに選んでもらえるよう、より良い家になるように努力を続けている」と言っておられたのが心に残りました。ゆうこさんの気遣いも十分感じながら、モデルハウスを後にしました。その後約1ヵ月、本を読み、他社との比較をするなど色々考えた末、「これは優秀な工務店に巡り会えたのでは」との思いに行き着きました。
次に私たちは新築見学会に数回参加しました。変な表現ですが、今まであまり見る機会のなかった木の内装に見慣れるためです。どの家も本物の木の香りが私たちを迎えてくれました。並行して我が家の設計を洋介さんに進めてもらうことにしました。主人は趣味のレコード・CDや蔵書に囲まれた充実の書斎を、私は片付けと掃除が苦手なので、シンプルでスッキリと暮らせる間取りを希望しました。また、少しだけ贅沢もさせてもらいました。和の雰囲気が大好きな私は、「和室はいらない」という主人の言葉は置いておいて、パントリーの奥に小さな畳スペースを作ってもらう事にしました。ここならリビングから見えないし、専用の「籠り部屋」になります。(納戸にならないか心配ですが…)。庭には実家で使っていた灯籠やつくばいを置いて、少し和を感じられる外構を作ってもらうつもりです。
2023年4月から2024年4月まで計11回の打ち合わせを実施しましたが、「こだわりが無い」と言いながらも、私たちの思い付きであれこれ注文を付けたり、やっぱり元に戻してもらったりしました。自分たちで決め切れず迷った時は、洋介さんや現場監督の山崎さんに提案していただき、決めさせてもらったことも多かったです。面倒をおかけ致しました。
2024年5月吉日の棟上式は簡易ではありましたが、印象深かったです。弊串(お多福さん)を飾って工事の無事を祈り、棟梁の磯部さんたちと顔合わせができました。「家が遠く現場になかなか来る事ができないけれど、信頼して皆様にお任せします」とご挨拶し、晴々とした気持ちになりました。住暮楽の皆様、そして我が家の新築工事に携わってくださったすべての方々に感謝します。ありがとうございました。そして、この家が未来へと受け継がれていってほしいとの願いを込めて、長期優良住宅申請をお願いしました。
引越後は快適な我が家に居てばかりでは運動不足になってしまいます。社寺仏閣巡り、新たな食事処の開拓、古い友人に会う、等々、自転車やバスに乗って素敵な京都の街の良さを再発見しようと思っています。
(すみくらつうしん2024年10月号より転載)