家づくりストーリー
住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。
機能的に暮らす3世代の家
私が住暮楽さんを初めて知ったのは数年前に入った一枚の折込チラシでした。
築不詳の我が家をいつの日かリフォームできればいいな、それも地元の工務店で地元の木を使って・・・と 常々思っていたので、まだ何の当てもないけど「木の家」見たさにフラフラと見学会にお邪魔したのでした。
そのお家は私が思っていたような和風家屋ではありませんでしたが、お施主さんの要望を叶えるアイデアや遊び心があって、お施主さんご家族自らが塗った壁なんていうのもあって、しかも木造りの家というのですから、すっかりファンになってしまいました。
何年かして台風でうちの塀が倒れてしまった時、ほかに知る所もなかったので住暮楽さんに尋ねてみたらすぐ見に来てくださり、応急処置をしていただきました。
その後、塀を新調することになりついでに傷んでいた倉庫の取壊しもお願いしました。
家も行く行くはリフォームしたい旨をお話しすると、倉庫を撤去して家の側面が露になったところを当時社長さんだった八郎さんが見て、「これは幾らお金をかけてリフォームしても十分な強度を保証できませんよー」というようなことをおっしゃいました。
まず柱が人の背丈くらいまで白蟻でボロボロになっていて、それが一本や二本ではないこと。木の土台も同じ状態。
うーん。いや、まあ、予想しないでもなかったが、そこまでとは思わなかった。しかし、三十年住んで馴染んだ町内を今更離れたくない。豪勢な旅行という夢もブランド指向もないのを幸いに、できる範囲で造りの良い家に住もう。子どもにもちゃんとした形で家を遺せるし、、、
とスッパリ切り替えて、建て替える旨を翌日電話で伝えたのでした。
そんな事をしている最中に実家で独り住まいをしていた母が簡単な手術の後で脳梗塞を起こしたので、こちらで同居を目指すことになりました。いずれ自分も必要になるので、一階にダイニングキッチン、リビング、バス、トイレと和室を配し、キッチンから一階が広く見渡せ、寝ていても庭が見えるというのが私の最初からの希望でした。
洋介さんの設計図を見せていただくとリビングの上が吹き抜けになっており、ダイニングキッチンや玄関ホールや階段、二階の廊下までもがひとつの空間でしたので、冷暖房の効率が悪いのではと思いました。しかし技術の進歩恐るべし。グラスウールより圧倒的に高密度に詰め込めて壁内の結露対策にもなるセルロースファイバーという断熱材と二重ガラス窓を用いる 事で、家全体が高断熱となり、冬なら少しの暖房で家中がほんのり暖かくなるのだそうです。リビングのエアコンに加え、洋介さんのお勧めでリビングとダイニングに床暖房を導入し、真冬でも母が室内で動きやすいようにしました。
庭に面した掃き出しの窓の外には、濡縁の様にウッドデッキを二部屋続けてつけてもらいました。ここに並んで西瓜を食べたり、お喋りしたり、風を感じながら本を読むのもいいなぁ。
子どもは自分の部屋に作り付けられた机まわりに棚を設えてもらったり、作品撮影のためのスクリーンを取り付けたりと嬉しい城づくりです。家の各所の配色を決める時には若者のセンスが活躍しました。
さて、現場を間近で見るのを当初から楽しみにしておりましたが、尚且つ、住暮楽では作業に家人が参加できるのでした。「壁塗りをしたいね」と言ってたのですが、日が合わず叶いませんでした。しかし、和室の建具の襖紙を選ぶ時に「白い襖紙に色のついた紙で模様を貼ってもらうとかできませんか」と思いつきでお尋ねしたら、「手間賃が高いですよー。大学でデザインやってるんだったら自分でしてみない?」と子どもにお仕事がまわってきたのです。結局、親子で簡単なデザインを考え、指定した紙を仕入れて頂きました。
見学会に間に合うかどうか分かりませんが、ちょっぴり冒険気分です。住暮楽さんはどうも楽しんで施主に仕事を振ってこられるような気がします。
古家の解体とその中味の撤去・処分に際して、先の見通せない私共を励まし助けてくださった住暮楽の皆様、過酷な作業を黙々とこなしてくださった業者の皆様、手伝って下さったり、見守って下さった方々のお陰でようやく一歩を踏み出せました。
そしてまた、見積もり、設計に始まる家づくりにも多くの技術者や職人さんに関わっていただいています。
皆様、本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
(すみくらつうしん2019年10月号より転載)