家づくりストーリー
住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。
私たちの要望は「無垢の木・セルロースファイバー・完成保証」
夢の実現にむけて
家を建てることは、夢の一つでした。住むほどに味わいのでてくる家、小さいながらも和風、洋風、家庭菜園、三つの庭のある家。そんなイメージを描いていました。 きっかけは、主人の先祖が残してくれた二軒長屋の借家が空家になったことでした。最初は、大規模な改修工事をして住むことも考えましたが、間取りに制約があったり、思いのほか費用がかかることが予想できたので、新築することにしました。 方針が決まってからは、間取り、構造、断熱材、仕上材など建築に関するあらゆることを勉強しました。そして、主要な構造材は、無垢材、断熱材は、セルロースファイバー、基礎まわりに薬剤に頼らない白あり対策、床材は、無垢のフローリング、外壁は、そとん壁、内壁は、左官仕上げと決めました。結露対策など人にも家にも快適な仕様にしたかったのです。 更に一生に一度の大きな買い物なので、見積書や変更による金額の増減など明朗会計であること、完成保証があること(完成保証のある工務店は極めて少ないです)も要望の条件に加えました。これらの多くの要望を実現できる工務店にめぐり会うことができるのだろうか…。新緑きらめく季節でした。
工務店を巡って
いよいよ工務店捜しに着手しました。タウンページ、ホームページ、雑誌などありとあらゆる方法で。私達の要望を実現してくれそうな工務店を五社選び、訪問の日々が始まりました。一番最初に訪問したのが住暮楽さんで、質問の回答に最も手応えがあり、要望もすべて充たしていました。まるで婚活をして理想の結婚相手に出会えたような達成感がありました。 後日、住まい教室、予算計画など社長によるレクチャーがあり、家の新築に必要な期間、費用を知りました。先走って事を進めるのではなく、一つ一つコマを進めていく姿勢に好感を持てました。 夏の終わり、完成した家を見せていただきました。まず、外壁の黒色の杉板に一目惚れしました。そして、家に入ったとたん木のいい香りがして、森の中にいるようで、心身共に健康な生活ができる家だなぁと感じました。いろんな所に工夫があり、丁寧に作られているのを体感しました。その後、洋介さんの家や先輩方の家の完成見学会に参加し、その度に新しい発見があり、見所を見つけました。 設計の打ち合せは、順調に進み、「住暮楽の家の仕様は、価格もメンテナンスもいろいろ考えて、よりいいものを選んでいます。」と少年漫画の主人公のような目力で語った高田さんの言葉、印象的でした。
珍事件勃発
さて、いよいよ解体工事が始まるという二週間前、土地の境界に関する珍事件が勃発し急遽、工事が延期になりました。裁判所に申し立てし、何度も出向き四ヶ月間、いつから工事ができるか見当がつかない状況でした。裁判所が提出を求めてきた文書の中には、住暮楽さんにお願いしなければならないものもありました。 その時、社長が気持ちよく引き受けてくださり、迅速に対応して下さったこと、洋介さんが「住暮楽は、Hさんの味方です。」と励まして下さったこと、お二人には、力強いエールをいただきました。
ようやく念願の工事スタート
ようやく、ついに、やっと念願の工事がスタートしました。地鎮祭も上棟も私達は特別な思いで迎えました。「やっとここまでこれた。あきらめなければなんとかなるんだ…。」と。 工事は順調で現場に行く度に私達の夢が形になっていっているのを実感しました。解体した建物の床の間まわりの部材を新しい床の間の一部に使ってほしいという要望にも応えて下さり、とてもいい仕上りで古い部材から“喜びの声”が聞こえてきそうなほどでした。長年あたためてきた家への思いが、いたる所に反映され「ありがたいなぁ。」としみじみ思いました。住暮楽さんもご縁があって出会い、家を構成している木材もご縁があって各地から集まり、「ありがとう。末永くよろしく。」と家に語りかけている私達です。
ついに出番が来ました!!
十二月中旬、木工事が完了し、私達の出番(壁塗作業)がやってきました。養生、下地処理、仕上げと作業を進めていくのですが、それぞれの作業に慣れてくると自分なりのこだわりがでてきて楽しくなり、一日同じ作業をしているので、家に帰ってきても壁と枠の取り合いを見ては、マスキングテープを貼りたい…とマスキングテープ症候群になったり、壁を見ては、塗りたい…とエコクイーン症候群になったりしました。壁塗りを完了した今、なんと、もっと塗りたい症候群になっている私は異常でしょうか。とはいえ、道半ばでは洋介さん、峠原さん、森さんが絶妙なタイミングで応援に入って下さったのでゴールにたどりつけました。 施主による壁塗りは、工事費を節約できるというメリット以上に得れるものがたくさんあります。いろんな取合部分を目にするので大工さんの作業の大変さが想像でき勉強になります。又、家のいたる所を手でさわり見ていくので、家に気持ちがどんどん入っていきます。家ができました、はい引越というのではなく、家と施主がコミュニケーションの時間をもって引越へとつづく。更にご近所の方と出会う機会が多くなり「今日も頑張ってはりますなぁ…。」と声をかけていただきました。このような壁塗の機会を与えて下さって、住暮楽さんに感謝です。道具の用意、レクチャー、フォローなかなかできることではないと思います。最後に主人が仕事で私が一人で壁塗をしている時、左官屋さんであったり電気屋さんであったり「今日は仕事仲間がいる…。」と嬉しく思った場面がありました。私は、“チーム住暮楽”の一員になったような気分になり、ずいぶん壁作業がはかどりました。
最後に
今回の家作りを通して多くのことを学びました。住暮楽さんをはじめ、たくさんの出会いがあり、支えられて私達の家が完成したのだと思います。完成した家を見せて下さった先輩の皆様、現場の皆様、頼もしい社長、明るいゆう子さん、いつ電話しても感じのいい上野さん、時にクールで時にあつい高田さん、現場でずいぶんお世話になって洋介さん、峠原さん、森さん、直接お話しする機会はなかったけど支えて下さった住暮楽さんのスタッフの皆様、 心からありがとうございました。そして、これからも「よろしくお願い申し上げます!!」
(すみくらつうしん 2014年2月号より、転載)