自宅でアウトドアを楽しめる家

結婚とともに今のマンションに住んで１０年が過ぎた頃、マンション暮らしの便利さや快適さを感じつつも、年数が経ち、二人の子どもの荷物や趣味のキャンプグッズであふれる我が家で、「やっぱり一軒家がいいかな」「小さくてもいいし庭が欲しいね」など、夫婦で妄想にふける日々を送っていました。とはいえ、共働きで日々時間に追われる中、家づくりを現実のものとして考えることができず、情報誌などをパラパラめくり、「家を建てるなら、木のぬくもりのある家がいいな～」と言いながら夫婦で話していました。そんな時、建築中の家にかけられていた住暮楽さんのシートを見かけ、なんと読むのだろう？と興味をもったとともに、建築中の家の雰囲気に直感的に「いいな」と感じ、帰ってインターネットで検索をしました。

まずは、住まい教室に参加し、会長のお話を聞かせていただいたのが一昨年の七月です。いろいろな写真をもとに、日本住宅の問題点を説明してくださり、住暮楽のコンセプト、パッシブ建築、断熱などを知ることができました。「コンパクトに広々暮らす」という言葉が特に印象に残っています。大きな家でなくてもいいので快適に広々暮らしたいと考えていた私たちに響きました。まだ土地も見つけていない段階でしたが、「家を建てるなら住暮楽さんでお願いしたいね」と帰り道に夫婦で話したのを覚えています。

それからしばらくは、新聞の折り込みチラシで売り出し中の土地を見ては「ちょっと狭いね」「ちょっと高いね」などと言いながら時間だけが経過していきました。やっぱり家を建てたいという思いはありつつも、夫婦の年齢のこともあり、一年以内に良い土地に巡り会えたら、と期限を決めて土地探しをすることにしました。

住暮楽さんの見学会にも参加し、昨年の夏に初めて洋介さんにお会いしました。「気になった土地があればいつでも見に行かせていただきますよ」と笑顔で言ってくださり、とても心強く、土地探しも本格化しました。ちょうどその頃、気の良い不動産屋の担当さんとも知り合い、予算や希望の広さなどお伝えし、物件が出れば見に行く、ということを始めました。時を同じくして、洋介さんにも建築相談の予約を入れました。その相談日の直前に、不動産屋さんから「良い土地がでましたよ」と連絡をいただき、現在の土地に出会うことができました。まさにご縁やタイミングを実感する日々でした。

昨年の九月に初めて住暮楽さんの事務所を訪れ、洋介さんに土地の話や希望の間取りなどお話しさせていただきました。「いいですね～」と言いながらいろいろな思いを引き出してくださいました。そして、なんと翌日には朝から土地を見に行ってくださり、「風通しも日当たりもよく心地良い家になると思います」との連絡があり、安心して土地契約に踏み切ることができました。本来の業務以外のところでも動いていただいた洋介さんはじめ住暮楽の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

洋介さんに作っていただいたカラーのラミネート図面は本当に素敵で、夫婦でビールを飲みながら眺めて話す毎日はとても楽しいものでした。毎回の打ち合わせも、こちらの思いを汲み取りながらうまくまとめていただき、念願だった薪ストーブの設置も叶えることができました。

そして私達とともに打ち合わせを楽しみにしていたのが子どもたちでした。特に娘は事務所の三階で遊ばせてもらうのが大好きで、「次はいつすみくらさんにいくの？」「まだ帰りたくない」と言うほどでした。子どもにとっても居心地のいい空間というのはすぐに感じるもので、住暮楽さんの家に早く住みたいという思いが更に強くなりました。細々した相談をした際も「プランはいつでもちゃぶ台返ししていただいて結構ですよ。とことんお付き合いします！」と言っていただき、本当に住暮楽さんに家づくりをお願いして良かったと思いました。

 

地鎮祭、着工と進み、現場監督の山﨑さんが進捗状況を写真付きで送ってくださり、こちらの質問にも分かりやすい言葉で説明していただきとても安心できました。上棟の際、短時間ですが大工さんの作業の様子を見ることができ、棟梁の磯部さん、大工の坂根さんはじめ多くの方々の手で、我が家の建築のスタートを目の当たりにすることができ感動するとともに、現実のものになったんだと改めて嬉しく思いました。工事中の確認事項や細かな調整も、山﨑さんには、こちらの思いに寄り添いながら一つ一つ丁寧にしていただきました。最後には「山﨑さんのいいと思う方で」的な考え方になるほど任せっきりで、丸投げしてしまい失礼しました。

リビング土間と続くウッドデッキ、一段下げたキッチン、籠もり感のあるロフトなど、私達の想いと住暮楽さんの家づくりの技術が詰まった大切な家がもうすぐ完成します。楽しみな外構工事も始まります。住暮楽さんの皆さんには、完成後も、家を通じてお付き合いをお願いしたいと思います。本当にありがとうございました。

（すみくらつうしん２０２２年１１月号より転載）