読書と音楽を愉しむ家

・住宅購入の検討
結婚を機に妻の育った京都へ移住。そんな折に妻からこのまま家賃を払い続けるのももったいないし家の購入を考えてみないかと話をされました。 実家も借家の私からすると家の購入なんて夢のまた夢、自分が家を持つイメージを全く持てませんでした。 動いてみないことにはどんなものかもわからないし、気の済むまでやってみようじゃないか！ そう思い、家を建てることを検討し始めました。
大手ハウスメーカーのモデルハウスに見学へ行ったり、さまざまな工務店のパンフレットに目を通しました。 あぁ、この会社の家はこんな特徴があるんだな～などとうっすらわかるようにはなったのですが 一向にいいと思えるものに出会えませんでした。

 

子供も生まれて大変ながらも少しずつ環境にも慣れ、日々の生活を過ごしていました。 他の工務店で家造りのワークショップにも参加してみましたが、家造りに対するモチベーションは下がっていきました。 画一的ですべて同じようなものに見えて、自分たちらしさがまったくないと感じたからです。 その時には家は建てずに賃貸でもいいかなとすら思い始めていました。

・住暮楽さんとの出会い
ある日妻から住暮楽さんのサイトを見せられました。 他の工務店のものに比べてなんだかおしゃれで良さそう、でも高そうだな～と感じたのが第一印象でした。 詳しく話を聞いてみたいので住まい教室へ参加。断熱や気候にあった住環境について教えていただきました。 事務所の床や壁の木に触れ、木の香りを嗅いでやっぱり木の家は心から落ち着けると感じました。 木の家に住んでみたい、無垢の木の床の家に住みたい、 自分の住んでみたい家のイメージをその時になって気づきました。 モデルハウスの宿泊体験もさせてもらい、木の家に住みたい気持ちはより大きくなっていきました。

・土地購入
当初は中古住宅のリノベも視野に入れており、具体的な場所の希望もありませんでした。 洋介さんに相談し、不動産屋さんを紹介してもらい土地探しがスタート。 一軒目、軽い気持ちで土地を見に行ったところ、なんと洋介さんと解体屋さんまで内見の立会に来られていました。（笑） まさか最初から気に入る物件に当たると思っていなかったため、心の準備ができていない我々。 洋介さんが土地を見て開口一番「いい感じですねぇ～」と言っていただき、その場で大体の見積もりも出していただきました。 自分たちの予算的には厳しかったのですが、妥協せずに本当に住みたいと思える家を建てるため 勢いを信じてその日のうちに、土地購入を決断しました。

・打ち合わせから家が建つまで
私は本が好きでかねてより本棚がたくさんある空間がほしいと思っていました。 妻も同じように本好きなのですが、手芸が趣味ということもあり作業できる空間がほしいと考えていたようです。

家で自分の好きなことをできる空間、一人きりになる訳では無いが一人になれる空間があったらいいなと感じていました。 そういった条件を満たす空間を考えると、住暮楽さんが提案するshipが我々が一番理想的なことに気づきました。

そこまで大きい土地ではないため、作ってもらう家の要望はとにかく本棚とshipの充実を念頭に置きました。 また、物が多い我々としては収納を少しでも多くしておきたかったのですが リビング周りに収納を多くしてもらえたのはとてもよかったです。 当初の予定から変更や追加をお願いすることも多々ありました。 キッチン周りの造作もお願いすることになり結果的にとても満足いくものになりました。こちらの不躾なお願いにも快く対応いただけたことには感謝しかありません。

打ち合わせでは実際に使う素材やCGで完成モデルを見せてもらうことで出来上がりをイメージできました。 そのおかげで自分たちの持つイメージとのズレもありませんでした。

打ち合わせを重ねる中で子供も少しずつ成長し、よく喋るようになってイヤイヤ期に入りました。
この状態では話が進められないな、、、という時もあったのですが、シッターさんを呼んでもらえたので 集中でき、とても助かりました。
時折ゆうこさんやさやかさんにも子供の相手をしてもらえて嬉しかったです。

どうしても外に出られない状況のときにはリモート対応していただき、自分たちに寄り添った形で 進めてもらえたのも心強かったです。

監督の山崎さんには気になることがあればなんでも教えてもらいました。
細かい点の質問もすぐ返してもらえたので安心して家が建っていくのを見届けられました。

少しずつ家ができあがっていく様子を写真に撮って送ってもらえるのもとても嬉しかったです。

休日には中を見せてもらい、ここがこうなるのか～と感心しています。

家が完成するまであと数週間、待ち遠しく感じます。 この楽しみでワクワクしている時間が終わってしまうのが寂しくも感じています。

 

（すみくらつうしん２０２３年１１月号より転載）