木の家工務店 住暮楽

エコなくらし 住暮楽な家づくり
ストーリー

家づくりストーリー情報

住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。

OMXで快適・こだわりの家

京都に職を得ると同時に、築十数年の某ハウスメーカーの中古住宅を買って住み始め、その住まいを何度かリフォームしつつ暮らしてきました。昔から、京都の夏は暑く冬は寒いと言われていますが、最近は京都でも夏は尋常でないほどの暑さになり、台風や暴風への心配も増え、降れば大雨―時にゲリラ豪雨―にも遭遇するようになりました。気候が穏やかな春や秋ですら、花粉や黄砂が飛んだりして窓を開けるのも躊躇する日があります。京都や日本が・・・というよりも、世界中で気象が極端に変動するようになったことを体感します。自然を無理なく住まいに取り込み、四季の移ろいを居ながらにして楽しむという暮らしが、今では難しくなってきました。そのような環境の変化もあって、年を経るほどに日々の暮らしでの暑さ・寒さがより辛くなり、環境変化に耐えうる強靭で安全な家に住みたいと考えるようになりました。

もしこのまま京都に住み続けるのならば、現在の中古住宅をさらにリノベーションするか、あるいは土地探しも含めて新築を目指すか、いずれかの方向でこれからの暮らしを考えてみよう、ということになりました。京都以外で暮らす可能性もあったので、方向性を決めるまでには相当の時間とエネルギーが必要でしたから、土地・建物に関係する本当にたくさんの方々に出会ってお話を伺うことになりました。2018年末にようやく「京都で仕事を続けるならば・・・」という話になり、現在の住まいを解体・撤去した土地に新しく家を建てることに決めました。新築を決意するに至ったきっかけの一つはOMXでした。OMXに関心を持って調べるうち、京都市では二つの工務店が取り扱っていることを知り、ご縁あって住暮楽さんに新しい家の建築をお願いすることになりました。

まずは、更地になった土地の地盤調査を行って弱いところに杭を打ち、地盤の補強から始めました。そして、頑健になった土地にOMXを搭載した家を建てることを計画しました。さらに、新しい住まいはOMXの効果を最大限に生かすことができるよう、壁や天井にはたっぷりと断熱材を入れ、室内の温度変化に大きく影響する窓にはトリプルガラスを嵌め込んでいただくよう、お願いしました。OMXは太陽熱とヒートポンプ利用して省エネ・低コストで暖房、冷房、給湯、熱交換換気を行うシステムのことで、外気温の変化に関わらず年間を通して室内を18℃~27℃の快適温度に保つことができるそうです。また、1台のダクト配管で送風するので各室にエアコンを設置する必要がなく、部屋の見た目もすっきりするようでした。これまで住んでいた家でも、太陽光発電、ガスによる床暖房やパネルヒーター、エアコンを使っていましたが、壁や天井という建物の構造自体をリノベーションするには大掛かりな工事が必要になります。住まいの性能が格段に進化していることを考えると、私達のニーズを満たすには、既存の中古住宅のリノベーションよりも新築という選択が良かったと感じます。

建物の構造と共に、間取りも生活の質を左右します。内部のデザインは、豊田空間デザイン室(※)の豊田悟先生にお世話になりました。私達の住まいに関するコンセプトは最初から明確であった訳ではなく、豊田先生や奥様の潤子さん、洋介さん、八郎さん、森さん、磯部さんをはじめ大工の皆さん、その他、拙宅の建築に力を注いで下さった住暮楽の皆様や関係の方々の助けがあって次第に具体化したのですが、出来上がった家をみると「夫と妻が仕事をしながら二人で心地よく暮すための家」になったなあ、と感じます。職業人あるいは家庭人として仕事が十分にできるよう、また職業人や家庭人という役割を離れても、夫婦で、あるいは一個人として心地よく居られる・・・そんな住まいが整いました。どのような家なのか、間取りや設えを簡単に紹介しますので、想像しながらご一読ください。

まずは二階。夫婦とも仕事を持ち、職場だけでなく自宅で仕事をする時間も長いので、考えたり調べたりするための独立したオフィスが必要でした。そのため、二階には南北に二つのオフィスを造り、その中間地点に二人でお茶を飲んだりおしゃべりしたりできるリラックス空間を設定しました。その空間にはパウダーコーナーもあり、女性の身支度が短い動線で完了するように工夫しています。東西二つの吹き抜け部分には、一階から続く大きな嵌め込み窓が設置されており、ご近所からの目線をうまくかわしつつ、近隣の寺院や山や木々の緑を借景として取り込むことができています。梁が見えるようにデザインされた天井は高めで、空間をできるだけ広く見せるように工夫されており、階段や吹き抜けを通じて上下階の空気を循環させ、天井裏に設置されたOMXの機能が十分に発揮できるように造っていただきました。

続いて一階。食べることは日々の大きな楽しみですから、一階はキッチンが中心です。二人とも料理をしますので、アイランド型のキッチンには共同で作業できるスペースをとり、シンクや調理台はできるだけ広くしました。住暮楽さんに造っていただいた木をふんだんに取り入れたキッチンシステムを使う日が、今からとても楽しみです。キッチンから南側のリビングスペースの一角には掃き出し窓を設置し、狭い庭ではあってもそこで育つ草花を愛でることができるように設えました。また、リビングの窓から庭に出れば、外部シンクやカウンターを使って肉や魚の料理ができますので、このキッチンでは手持ちのBBQスタンドを使った料理に腕を振るいたいと思います。キッチンから北側は浴室と脱衣所を兼ねた家事室です。温泉好きの夫のこだわりが詰まったお風呂はホーロー製浴槽で保温効果に優れ、掃除が簡単とのこと。浴室の窓は大きくとって坪庭の樹木を眺められるように工夫されています。脱衣所を兼ねた家事室はできるだけスペースを大きくとり、衣類を洗う・干す・畳む・アイロンがけ・収納といった一連の作業を、ここで一気にできるようにしました。

この家は働く女性にとっての使いやすさ、家事作業の効率についても考えています。一階のキッチン、脱衣所を兼ねた家事室、土間収納、二階のパウダーコーナーや衣類の収納の設えは、その工夫の一端です。独身でも、結婚しても、年をとっても、女性が社会で活躍する時代になりました。女性の就業促進、働き方改革やジェンダーレスが話題となるこの頃、性別や年齢に関わらず仕事と生活の調和(ワークライフバランス)について考えることは、今後、ますます大切になっていくでしょう。今回の紙面では間取り図は載せていませんが、関心を持ってくださった方には、宜しければ見学会にご参加ください。住暮楽さんまでお問い合わせいただければ、詳しい情報はお伝えいただけることと思います。ある研究者によると“愛すること”“働くこと”は人生の二大テーマだそうで、今回はその二つのことを叶える住まいができたと感じます。ここまで力を尽くしてくださった住暮楽の皆様や関係の皆様に、心より御礼を申し上げます。住暮楽の創業20周年という良き年に、益々のご発展をお祈りしつつ、今後ともお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。

(すみくらつうしん2020年1月号より転載)

※ 豊田空間デザイン室

OMXとは

暖房、冷房、給湯、熱交換換気を1台でコントロールするシステムです。

詳しくはOMソーラー株式会社HP → OMX紹介ページ をご覧ください。

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