いかがお過ごしですか?
住暮楽で家を建てられたお客様自身の文章を掲載しています。家づくりのヒントになれば幸いです。
機嫌が良くなる家
「ほしい!」と思える家にようやく出会えた
子どもたちの成長に伴って住んでいたアパートが手狭になり、住み替えを考えるようになりました。しかし、自分たちが叶えたい家がどんなものなのかが明確になっておらず、当初は迷走の日々。住宅展示場に出掛けてもいまひとつピンとこず、モデルハウスの何を参考にすればいいのかも分からないほどでした。
初めて住暮楽さんの家を見たのは、OBさんのお住まい見学会。参加者は全員札を掛けていて「工務店探し中」、「土地探し中」、「建築中」と、今どんな状況なのかが一目で分かるようになっているんです。そこで出会った方々は初対面でしたが、なんだかそんな気がしないくらい。子どもたちもよそのお子さんと楽しそうに遊んでいて、その姿も印象に残っています。
後日、洋介さんの家を見せてもらいに行き、ある意味これが決定打になりました。真冬の寒い日で、薪ストーブがあって明るくて気持ちいい。お風呂が2階にあるのもびっくり。リビングや水回りは1階、という先入観があったからです。子どもたちはSHIPの掘りごたつにもぐりこんだり、2階の梁にかかっていたブランコで遊んだり。木の匂いがして、そこにいるだけで楽しい気持ちになる家でした。
「どんな土地にも、いい家は建つ」。その言葉に背中を押されて
その後もOBさんのお住まいをいくつか見せてもらいました。どの家も個性的で、敷地条件や住む人の暮らしにあわせた設計になっている。住暮楽さんで建てる注文住宅に気持ちが傾いていきました。
となると土地探しです。エリアは絞っていなかったため、広範囲にいろんな場所を見に行くことになりました。この土地を見学した当時はまだ古家が残っていて、中に入らせてもらうことに。2階の窓から広がる山の景色が美しく、疎水にも近いこの土地に何か惹かれるものがありました。
住暮楽さんに連絡すると、社長が契約前の土地を見に来てくれました。「ここならいい家が建ちますよ」という言葉に大いに背中を押されたのですが、どんな土地でも設計次第でいい家が建てられるという意味だったと、今は思います。それが住暮楽さんの強みだということは、実際に設計の打ち合わせをする中で、また完成した家に住み始めてから、じわじわと実感することになりました。
実り多き打ち合わせ
設計の打ち合わせは楽しかったですね。要望を伝える→プロからの反論・提案→さらに要望、という形で、細かなところまですべて話し合って、一つひとつ納得して決めることができました。
星見台はどうしてもほしかったものの一つです。設計の高田さんからは「本当にそんな頻繁に屋根に出ます?」と聞かれましたが、ここは譲らず(笑)、叶えてもらいました。古家の二階の窓から景色を見た時から、これは絶対に実現したかったんです。
プロの視点から却下されたこともありますよ。たとえば吹き抜けの大窓。吹き抜けは東南に面しているのですが、高田さんからの提案は東だけ。私たちは南にも大きな窓がほしかったんですが「夏に暑くなりすぎる」と高田さんの意見で却下になりました。最終的に「小さくてもいいから南に窓がほしい!」と要望し、東の1/3くらいの大きさで南にも窓をつけてもらいました。
いずれにせよ、お互い本音で言い合えたことが本当によかったですね。家のどこを見ても思い出があり、とても実り多い時間になりました。
住み始めてから分かった、却下の理由
住み始めてから南の窓がどうなったかというと・・・レースのカーテンを引きっぱなしです(笑)。高田さんの懸念通り、日差しが入りすぎて暑いんです。「南の窓=明るい」とイメージが先行していたんですね。こちらの要望通りに南に大窓があったら、今頃どうなっていたかと思います。
また、ウォークインクローゼットは絶対につけた方がいいと高田さんから力説されて「ここまでの広さ、必要かな~?」と思ったけど、これも大正解でした。部屋を広くすれば、家の中が広く使えるわけじゃないんですね。住みはじめてから「ああ、なるほど」と思うことばかりです。
念願の星見台は、家にこもった熱を逃がすのに大活躍。真夏の暑い日も、屋根の窓を開けると涼しい風が家の中に入ってくる。屋根裏のロフト部分は子どもたちの秘密基地にもなっていて、星を見るという用途以外で活用しています。屋根にあがって星を見ることもたまにありますが、酔っぱらって携帯を落としてしまったことが、今のところ一番の思い出ですね(笑)
「機嫌が良くなる家」に住んで5年目
新築なのに、住み始めた当初からもう何十年も住んでいるような気がして、不思議な感覚になったことを覚えています。無垢の床は年輪が浮かび上がってきて、ますます気持ちいいですし、住暮楽さんに作ってもらったダイニングテーブルも、使い込むほどに愛着が湧いています。エアコンもほとんどつけることがなく、真夏の暑い日でも、寝入りの1時間ほどしか使いません。
今でもふと漆喰壁の凹凸に手を触れて、あの頃を思い出すことがあります。住暮楽さんに手伝ってもらいながら、家族総出で壁の漆喰塗りをしたこと。大変でしたけど、楽しかったですね。なにより、子どもたちに家をつくる過程を体験させてあげられたことがよかった。
庭の木々も5年でずいぶん大きくなりました。樫、ジューンベリー、ヤマボウシ、ヤマモモ、シマトネリコ。ジューンベリーはさくらんぼのようなすっぱい実をつける樹種で、季節の楽しみが増えました。この家を一言でいうと「機嫌がよくなる家」。夫婦共働きで、子どもたちだけで留守番をさせていることも多かったですが、「家で機嫌よくしているだろうな」って思えるんですよ。そんな家で、ふたりの娘たちが成長していくことは、この上ない幸せだと感じています。
(2014年3月竣工)
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